9・11 はアメリカの謀略である 2007.09.22
キクログで911テロについての議論がさかんに行われている。
菊池氏の主張は、彼自身の発言を抜粋することで以下のように要約される。
9.11の日、テレビで見ていたWTCの崩壊に、本当に「世界の色が変わった」ような気がしたものです。
9.11はアメリカ政府の自作自演だとか、WTCの崩壊は爆破によるものだとか、そういうたぐいの陰謀論を弄ぶ人たちがいまだにいます。
死者への冒涜という意味でも許し難い。
9.11陰謀論を否定するのに必要なものは単なる常識だけです。もっとも重要な点は「その陰謀を実行するのに、どれだけの人間が関わらなくてはならないか」です。陰謀論ははじめから破綻しています。「ビルの崩壊のしかたがおかしい」なんていう話はそういう根本的な問題からすれば、些末な問題です。
9.11のような事件を最後まで(今にいたるまで)秘密を漏らさずに遂行するには、いったい何人が口裏を合わせなくてはならないのか、というのが最大の問題です。
科学的態度というのは、「ありえなさ」をきちんと評価することです。「ありえなさ」を基準にするのであれば、9.11陰謀論は一笑に付すのが科学的態度です。
「9.11陰謀論者は死者を冒涜しているのであり、許し難い」というのは、科学とは別の話。そして、僕はそれを強く主張するわけです。人間だもの
僕がこのエントリーで普段よりも圧倒的に強い口調で書いていることがおわかりでしょう。強い口調で書くのにはそれだけの理由があります。僕は9.11陰謀論を「死者を冒涜するもの」として許し難いと、本気で考えているのです。
しかし、もちろんイラク開戦に理はなかったのです。僕の場合について言うなら、それが後知恵ではない証拠に、僕は開戦前に「開戦反対デモ」にも行ったわけです。
以上が911テロについての菊池氏の主張だ。
氏の主張は、きわめて非論理的で、非科学的で、感情的である。
911のテロの背後関係を考察することが、死者を冒涜することになるなどという理屈はまったく成立しない。
私は、911テロの主犯はアメリカの産軍複合体の中枢にいる(いた)数人の人々、なかんずくラムズフェルト前国防長官と、ネオコンの数人だろうと考えている。
彼らはアメリカ政府ではない。政府ではなく、むしろそれ以上のものである。
ブッシュに代表されるアメリカ政府自体は、直接は関与していないだろう。
アイゼンハワーの警告
1960年、アイゼンハワー大統領が引退する時、彼は、この国は産軍複合体に乗っ取られようとしている、と米国民に警告を発した。
連合軍の司令官としてヨーロッパ戦線を勝利に導き、元帥となって米軍のトップとなり、さらにアメリカ大統領となって憲法上も軍の最高司令官となった、その彼が、どうにも手に負えなくて、やむにやまれず退任時にそのような異例の警告をしたのである。
ケネディ暗殺
1961年にアイゼンハワーの後を受けて大統領になったのが、ケネディである。
その彼は1963年11月22日(日本時間23日)にダラスで暗殺された。
その日、私は高校1年生で、朝の6時から日米間初の衛星中継があるということで、早起きしてテレビをつけていた。そこに飛び込んできたニュースが、ケネディが撃たれた!!という第一報だった。
私はすぐに父を起こしに行った。
それから数時間後に、ダラスの映画館にいたオズワルドという、アメリカでは非合法の共産党員の男が逮捕された。
その彼が、留置場から移送される時に、公衆の面前、テレビカメラの前で、ダラスの裏社会のボスであるジャック・ルビーに射殺され、しばらくして、そのルビーも何者かに射殺された。
副大統領から自動昇格したジョンソン大統領のもとで、ウォーレン委員会なるものが結成され、真相解明がなされるかと思っていたら、結論はオズワルドの単独犯行、調書などはすべて2039年まで封印するという決定がなされた。
なんとか2039年まで生きて(92才だ)真相を知りたいものだが、ケネディ暗殺がオズワルドの単独犯行でないことは確かだ。
アメリカ政府の発表をそのまま信じている人は、世界中に誰もいないのではないか。
背後に何らかの陰謀があったはずで、そこには産軍複合体の意思もからんでいただろう。
ケネディの暗殺は、ひとつの陰謀である。アメリカの権力中枢が関与した陰謀である。
しかし菊池氏はこの場合でも、ケネディ暗殺の背後に陰謀があったのではないかと詮索することは、死んだケネディを冒涜することになる、と主張するのだろうか?
私はリアルタイムで暗殺劇を見て、当時の高校生なら誰でもそうしたように、ケネディの死を悼んだ。
しかしあの暗殺は陰謀だったと考える。
そう考えることが、どうしてケネディを冒涜することになるのか。
もし菊池氏がそう主張するなら、それは誰にも理解できないヒステリーでしかない。
イラク戦争
そして、その後のアメリカの歴史は、アイゼンハワーの警告通りとなった。
冷戦も中東戦争もベトナム戦争も第1次イラク戦争も、現在のイラク内戦も、アメリカの産軍複合体の強い意思が働いている。
下に示すのは、4年前の毎日新聞の記事だ。
当時、注目して切り抜いておいたもので、アメリカが今回のイラク戦争に突入する直前に、サウジアラビアの元石油相のヤマニ氏が、毎日新聞のインタビューに答えたものである。
ヤマニ氏は、アメリカの目的は石油だと明言している。
これが、当時も今も、多少とも事情に通じる者たちの共通の理解だろう。
2003年3月13日 毎日新聞
テロがどうした、アルカイダがどうした、大量破壊兵器がどうした、などは、すべてイラクに突入するための口実にすぎなかったのだ。
先日、退任したグリーンスパンがそのことを語ったようだが、ブッシュ政権が終われば、あちこちでそう言い出す人が出てくるだろう。
しかしそれは開戦前から分かっていたことである。
アメリカの権力の中枢が、石油を欲したのである。
だから石油を取りにいったのである。それだけのことだ。
バグダッド市民の頭上にミサイルが撃ち込まれ、米軍が大挙侵入して、一国の指導者が無惨にとらえられて絞首刑になった。
イラクがアメリカに預金していた巨額の金は、アメリカ企業によって好き放題に簒奪された。そしていまイラクは内戦状態にあって、収拾の見込みがない。
実は、これは第1次イラク戦争も同じことだったのである。
あのときフセインは、アメリカにだまされてクエートにおびき出されて、そこを叩かれた。
アメリカの権力中枢が石油を欲したのである。
サウジは米国の軍門に屈して米軍基地を受け入れた。アメリカの広告会社によって、世界中に、イラク兵がいかに暴虐であるかという虚偽の情報が流され、油まみれの鳥の写真がマスコミをかざった。
パパ・ブッシュはバグダッド侵攻こそ思いとどまったが、クエートから撤退するイラク軍を容赦なく皆殺しにした。
米軍には夜でも見えるメガネがあり、めくら同然でおびえきったイラク兵に、暗闇から情け容赦なく弾丸を浴びせた。
劣化ウラン弾が大量に使われて、イラクは放射能で汚染され、子供たちにガンが広がっている。
ヤマニ氏の記事の中で、注目すべきことがある。
それは、クリントン政権時代にラムズフェルトたちがイラク侵攻と油田支配とを促す手紙を大統領に送った、という話である。
当時かなり広く伝えられたことであるし、ヤマニ氏クラスの人が相手の実名を挙げて言うことだから、確証のあることだろう。
そもそも、パパ・ブッシュ政権にとって、1992年に大統領再選に失敗したのは想定外のことだった。
あと4年やるつもりだったのに、それができず、彼らのイラク政策は未完で終わってしまったのである。
そして、クリントンという彼らから見れば「わけのわからない奴」に政権をとられてしまい、それが8年も居座るものだから、ラムズフェルトたちもたまりかねて、大統領に手紙を出したのだろう。
つまり、この15年ほどの間に行われた2回のイラク侵攻は、アメリカの権力中枢の同じ人々によって、同じ目的で遂行されている。これはひとつの陰謀である。
その一連の流れのなかで、911だけがアラブの犯行で、アメリカはまんまとだまし討ちに会ったのだという解釈には、ストーリーとして無理がある。
筋書きはつながっていると見るべきである。
彼らは、自分たちの欲望を満たすために、世界中の人々を騙してイラクに侵攻し、大勢のイラクの人々を無慈悲に殺戮した。
アメリカの権力中枢に君臨するのは、そういう人々である。そういうことが平気でできる連中である。
それは必ずしもアメリカ政府とは一致しない。政府以上の権力が、アメリカにはある。
それが影で動くのである。アイゼンハワーはそれを、産業と軍部の複合体と言った。
「ありえなさ」を基準にする
菊池氏は、「ありえなさ」を基準にして考えれば、真相はおのずから明らかだと言う。
そして、菊池氏は、911にアメリカの権力中枢が関与した可能性を、火星人が関与したと同程度の「ありえなさ」だと決めつけて、真っ先に排除している。
しかし、なぜ、アメリカの権力中枢が911に関与することが「ありえない」のか、彼はその理由を語っていない。
唯一、それらしき主張は、もしアメリカの権力中枢が関与したとしたら、その関係者の数は膨大なものになって、とても口止めなどできないだろうという、それくらいである。
しかし、ケネディ暗殺においても、事情はたいして変わらない。
そしてケネディ暗殺に関連しては、これまで多くの人々が不慮の死を遂げたり行方不明になったりしていると言われている。
菊池氏は、アメリカの権力中枢が911に加担したとしたら、どのくらいの人数が関与しなければならないかを算定し、それらの人々に口止めするのに、どれくらいの報酬あるいは「死の恐怖」が必要かを算定し、その上で、その「ありえなさ」を語らねばならない。
しかし菊池氏はそうしない。
彼は、アメリカの権力中枢が、自国民を平気で殺すような陰謀をするはずがない、というナイーブな先入観を持っていて、その先入観によって、アメリカの権力中枢の関与を真っ先に排除してしまった。
そこから先はほとんど思考停止に陥っている。
「ありえなさ」を基準に判定するのは合理的である。
そして、そう言うなら、それに徹すべきだろう。
途中で自分の恣意的な判断を差し挟むべきではないし、陰謀の可能性を考察することが死者を冒涜することになる、などという勝手な感情論は、真相解明の邪魔にしかならない。
さて、先に進もう。
動機の「ありえなさ」
このようにして、アメリカの権力中枢の関与も、ひとつの可能性として考える、という合理的な見地から、「ありえなさ」を評価することで911を見てみよう。
まず、第一の「ありえなさ」の評価として、これがアラブ勢力の犯行だとすると、その動機は何か、という根源的な問題がある。
その後の展開を見れば、911テロの「成功」でアラブ側が得をしたことなど何もない。
そして、そんなことは、やる前から(やったとして)分かり切ったことである。
そもそもWTCに旅客機をぶつけて、いったい何だと言うのか。
それで世界がアルカイダを恐れたり、尊敬したりするか?
それでアラブ諸国が何か得をするか?
そんなことはあり得ないし、ヤマニのような賢い人間もいるしビンラディンだって馬鹿ではない。
つまり、アラブ側があんな事件を起こすことの「ありえなさ」はきわめて大きいと評価すべきだろう。
さらに言えば、そのようなほとんど無意味な特攻作戦に、自分の命を投げ出す青年たちが20人近くも、そう簡単に見つかるだろうか?死ぬことが決まっているのだ。自爆テロがあいつぐ今のイラクではない。6年前のアメリカだ。そこに20人も応募してきた、ということの「ありえなさ」も相当大きい。
しかも、アメリカ政府によって犯人とされたアラブ青年たちの多くが、今現在、ヨーロッパや中東でぴんぴんしているという情報もある。いったいこれは何なのか。
一方、アメリカの権力中枢はどうか。
もしそれがアラブの犯行と見なされ、それを口実にアフガンをたたき、イラクを攻め落とすことができるなら、やる価値はあるのではないか。10年後にばれたっていいじゃないか。
彼らは第1次のイラク侵攻から、ずっと石油を目的にしてきたのだ。
そして実際にアメリカは、911を口実にして、石油欲しさにイラクに突っ込んだのである。
アラブ側の方が、アメリカの権力中枢よりもずっと、動機の「ありえなさ」が大きいだろう。
成功率100%の「ありえなさ」
次の「ありえなさ」として、同時に4機の旅客機に対してハイジャックが試みられ、4機とも成功した、ということの確率はどのくらいだろうか。
アメリカの空港の警備体制や搭乗員の抵抗力などは良く分からないことだが、4機試みて全部成功するということは、確率として、相当まれな出来事が起きたと考えるべきだろう。
仮に成功率が5分の1だとして、4乗すると625回に1回しかそういう成功は望めない。
これが、10機に対して試みられて、そのうちのどれか4機で成功した、ということなら少しは納得できるのだが、成功率100%というのが、いかにも「ありえない」のである。
アラブ側には動機はほとんどない、ということなのだが、もし動機があって、やったとしても、その場合は10機試みて4機で成功とか、4機試みて2機で成功とか、そういうやり方になったはずだ。それが、「自分が犯人だとばれてもいい者たち」の普通のやり方である。
しかし、10機試みて4機で成功、といった「ふつうのやり方」だと、失敗した6機で犯人が逮捕されてしまう。そしてべらべら自白することになるだろう。
ところが実際にはそうはなっていなくて、犯人は全員死亡して、死人に口なしという状況だ。実はこれが911の大きな特徴である。
犯人が全員死亡したことで、アラブ側に何か得があるのか。特にはないはずだ。犯人が生き残ってベラベラしゃべっても、それほどの不都合もないだろう。
しかし、もしアメリカの権力中枢が関与していたなら、彼らにとってはどうか。
彼らにとっては、犯人全員死亡、死人に口なしは、陰謀成功の必須条件である。
そして実際に、事態はそのように起こったのである。
「ありえなさ」を基準にすれば、911においてハイジャックが4機に対して試みられて、すべて成功し、犯人は全員死亡したという事象が起こる確率、あるいは「ありえなさ」を、それがアラブ単独で行われた場合と、アメリカの権力中枢が関与した場合とで、算定する必要がある。
しかしそれほど難しく考えなくても、答えは簡単だ。
アラブ単独では、成功確率は600分の1を下回るだろうが、アメリカの権力中枢が関与して、空港警備をゆるめたら、確率は100%に近くになる。
それは実際に起こったことと一致する。
どちらが「ありえない」かを、余計な感情や先入観を排除して評価するなら、こういう計算になる。
「ありえなさ」を算定していく作業とは、こういうことである。
WTCビル崩壊の「ありえなさ」
次に、キクログで話題になっている、WTCビルの崩壊について考えてみよう。
菊池氏は最初にこう言っている。
9.11の日、テレビで見ていたWTCの崩壊に、本当に「世界の色が変わった」ような気がしたものです。
菊池氏は当時の気持ちをそのまま書いている。
菊池氏の衝撃は、飛行機がぶつかったことではなく、ビルが崩壊したことから受けたものである。
それは世界中の人が、そうだったのである。
その意味で、ビルを崩壊させた者の意図は成功していると言える。
蛇足だが、飛行機が突き刺さったまま鎮火してしまい、ぶざまな姿をさらしてビルが2つ立っているニューヨークを想像してみれば、ビルがあとかたもなく崩壊したことの意味が、逆にはっきりするだろう。
では、なぜ人は、ビルの崩壊から衝撃を受けたのか。
それは、そのことの「ありえなさ」が大きいからである。
つまり、ボーイング旅客機がぶつかって炎上しているビルの映像を見ながら、世界中の誰もが、それでビルがあのように倒壊するとはまったく思っていなかったのだ。
衝突階から上は全焼するだろうが、下部はそのまま残るのだろうと思って見ていたのだ。
それは現場にいた者も、誰もがそう感じていたはずだ。
だから崩壊する時まで、現場の周辺やビルの中に、人がたくさんいたのである。
その時に、突然ビルが崩れはじめて、キクログでも話題になっているように、自由落下と同程度の10秒か11秒で、つまり、ビルの鉄骨構造は何の抵抗も示さずに、ビルが崩壊し、視野から消えてしまったのである。
そして、まったく同じことが、もう1つのビルでも起きたのだ。
世界はそのシーンに深い衝撃を受けたのである。
その後の「あと講釈」として、ジェット燃料の燃焼で鉄が溶けるとか溶けないとか、だるま落としの衝撃が下に伝わって一挙に崩れた、などという理論があるようだが、リアルタイムの映像や現場を見ながら、世界の人々が受けた衝撃は、こんなことは「ありえない」というところから来ている。
ここで、また、「ありえなさ」を虚心坦懐に評価する必要がある。
WTCビルが、飛行機の衝突という衝撃だけで、あのように崩壊することは起こりうるのか。
あるいは、そのようなことが起こることの「ありえなさ」はどのくらいか。
世界の建築の専門家たちが、それが起こる可能性を探っているようだが、針の穴を通すような、ほとんどあり得ない可能性を論じている感がある。
そして、もうひとつ大事なことがある。
それは、同じ事がもうひとつのビルでも起こったことである。
2つのビルで、衝突した場所の高さが少し違っていた。これは、その後の崩落に何らかの影響を及ぼすファクターだと考えられるのだが、どちらのビルも衝突から同じほどの時間が経過した後に、まったく同じように崩壊したのである。
そんなことが起きることの、「ありえなさ」はどのくらいだろうか。
では一方、WTCビルに、ビル爆破の専門家が入って要所要所に爆薬を仕掛け、飛行機がぶつかってから一定時間経過後に、スイッチを入れてそれらの爆薬を次々に爆発させて、老朽ビルの爆破破壊と同じように、WTCビルを崩壊させることを試みたとしよう。
そのとき起きる現象は、世界中が目にしたWTCビルの実際の崩壊と、寸分違わぬものになるだろう。
つまり、考えを「建築物の崩壊」のみに絞って、余計なことを考えない場合、WTCビルは制御されながら爆破された、ということの「ありえなさ」よりも、あのビルは専門家の知恵をしぼって考えついた、何らかのプロセスで崩壊した、ということの「ありえなさ」の方が、ずっと大きいのである。
あとは、ビルのオーナーと爆破会社がどうからんでいるか、という問題であり、そのことの「ありえなさ」は別のファクターとして検討されるべきものである。
そのときは、911の少し前にオーナーが変わったこと、新しいオーナーは莫大な保険金を受け取ったらしいこと、なども勘案されねばならない。
炭疽菌の「ありえなさ」
911のあと、全米で「炭疽菌らしき白い粉」が入った郵便物が、あちこちに届けられたり、郵便局で見つかったりした。
これも、動機とか手段とかを考慮すると、アラブ人がやったということの「ありえなさ」は非常に大きい。
また、これが、911とは別件で、独立して起こったこととだ考えるのも、「ありえなさ」が大きい。
911とつながった事件であり、したがって犯人は同一だと考えるべきだろう。
今から考えると子供だましのようなことで、いわゆる「やらせ」だが、テレビや新聞が「アラブによるアメリカ攻撃の恐怖」を大々的に報道しているさなかにあって、この「見えない敵」の新たな出現は、アメリカ人をパニックに落とす効果があったと思われる。
この事件は迷宮入りだろうが、このようにして煽られたアメリカ人の恐怖心が、「愛国法」という反民主主義的な法律を、たちまちのうちに易々と通してしまう背景になったことは事実であり、それが郵便であったことから、通信物の検閲が容易になった面もある。
そしてその法律が、ブッシュ政権による世論操作を容易にさせた。
いったい、誰がやったのか。
唯一の謎
ほかにも、911に関して、いろいろな疑惑があるのだが、とにかく、さまざまな情報や事実が、911を実行するのにアメリカの権力中枢がからんでいたことを示している。
ひとことで言えば、911テロは、アメリカの権力中枢が関与していれば実行可能だが、関与していなければ実行不可能だ、ということである。
私が唯一、謎だと考えているのは、「ペンタゴンから旅客の死体が出てきた」ということである。ペンタゴンにあいた穴は、それが旅客機の衝突であいたものではないことを示している。つまり旅客機はペンタゴンに到着していない。では死体はなぜそこにあったのか。
ここは分からない。
ただし、ペンタゴンにあいたあの小さな穴が。アメリカ政府が言うように旅客機によるものだったとしても、それで、アメリカの権力中枢の関与が否定されるわけではない。
権力の陰謀はばれにくい
権力の中枢が仕掛けた陰謀は、その当事者が白状しない限り、なかなかばれることはない。裁くのが権力の中枢だからだ。ケネディ暗殺がよい例である。
少し事情は違うが、北朝鮮による拉致問題も、金正日が白状するまでは正式にはばれなかった。
日本海側に住む人の多くが、海岸に出ると危ない、北朝鮮に拉致される、と20年も前から言っていたにもかかわらずである。
周辺の口封じは、菊池氏が心配するほど難しいものではない。人を恐怖と利益で支配し、コントロールするすることは、実はそれほど難しくない。ヤクザはみなやっている。
911に関与した者は、主犯格以外には、空軍の首脳、FBIの首脳、航空会社の首脳、WTCビルのオーナー、ビル爆破会社の首脳と数人の技術者、などなど、具体的に数えていけば、それほど多くはならないだろう。
軍などの命令系統で動くところは、トップが了解していれば、部下からは洩れにくい。
人数が増えたら、誰かがしゃべる確率はもちろん増える。
しかし、末端の者がしゃべっても、それほど問題にならない。
たとえば、チンピラが「空港の駐車場の車の助手席にコーランを置くように言われて、そうしました」としゃべっても、そう簡単には信用されないし、マスコミにも載らない。そのうち、そのチンピラは消される。だからチンピラはしゃべらない。
こういうわけで、口封じができない、ということはない。
菊池氏は、口封じができる、ということの「ありえなさ」を過大に評価している。
口封じが出来ない、だから陰謀はなかった。
これではあまりに単純だ。
このように、権力者の陰謀を暴くことは難しい。
しかし、アメリカ国内や世界中でインターネットを通じて巻き起こっている、911に対する疑問は、ブッシュ政権に対する批判となって、中間選挙での民主党の勝利をもたらし、ラムズフェルトやネオコンを政権から追い出すことに、ある程度寄与してきたと思われる。
菊池氏は、そのような活動を排撃しているわけだ。
私は、このような謀略を、検証したり証明しようとは思っていない。
誰かと議論して勝とうとも思っていない。
私は、世界をこのように見ている、ということだ。世界観と言ってもよい。
このような世界観で、毎日、新聞を読んだり、テレビを見たりしている。
世界観は、局面、局面での、その人の行動に関係してくる。
キクログの既視感
キクログにおける911陰謀説の弾劾が、彼らのニセ科学批判と同じような経緯をたどっていて、コラム参加者に既視感を感じさせている、ということだが、私も、既視感を感じている。やり方が同じだからだ。
まず、菊池氏によってスレッドが立てられる。そこには有無を言わせぬ断定が、初めからある。
たとえば「マイナスイオンはニセ科学だ」というテーゼが立てられ、議論に参加する者は、そのテーゼからはずれることは許されない。
テーゼに反対の発言を繰り返す者は、菊池氏の取り巻きたちから次々に屈辱的な言葉を浴びせられ、多勢に無勢、という状況に追い込まれて去っていく。
だから、どんなテーマでも、何を議論しても、既視感がある。
ワンパターンと言ってよい。
優秀な反論者は、初めから参加していないということもある。
キクログとはそういうサイトである。
しかしそれにしても、この阪大教授は、911という自分の職業とは無関係のことに、職場である大阪大学の公式サイトを使って、毎日毎日、熱中している。国家公務員(準)として、みっともなく、恥ずかしいことだ。
しかも、議論の内容が根本的に間違っている。情けないことである。
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