菅総理 退陣

2011.08.31


毎日新聞8月31日

菅総理の退陣が決まり、新首相に財務大臣の野田佳彦氏が選出されました。

退任のあいさつに社民党の部屋を訪れた菅総理に対して、福島瑞穂党首は「脱原発」推進の労をねぎらうとともに、社民党の党首になってくれと「勧誘」したとのことです。






ジョークの中には本音があるもので、福島さんも長年、女性党首として社民党を切り盛りして疲れているのでしょう、頼りになる男性が代わりになってくれたらと、どこかで思っているようです。

福島党首が言うように、浜岡の停止、玄海の稼働延期、保安院の分離、などは、平時にあっては絶対にできなかったことですが、福島事故のあとで世論の後押しがあったとしても、やはり総理の断固たる意思表示がなければ、こういう流れにはなっていなかったでしょう。

3月15日に東電に乗り込んで、「撤退は許さない」と東電の経営陣を叱りとばしたことが、何と言っても菅総理の殊勲甲ですが、その後の脱原発に向けての一連の布石や世論誘導も、菅総理の力によるものです。


平時の総理として優秀であったかというと、世間にはほとんど評価されず、悪評ばかりというのが実情でした。私も、尖閣諸島で中国船長を釈放したときに、「沖縄地検の決定だ」と言い張っているのを見たときは、この人で国が運営できるのか、と思ったものです。

ただし、悪評は現役時代の宿命という面もあります。

菅総理がいざ現役を去って、後継が野田佳彦氏になってみると、世間は「あれ?これで良かったのかな?」という感じになっているのではないでしょうか。




菅総理は、30代で代議士になり、40代で大臣になり、50代で首相になる、という目標を持っていたそうです。首相になるのが60代と少し遅れましたが、たった1人で政界に出て、目標に向かって努力を重ねて、本当に総理にまで上り詰めたのですから立派なものです。いまどきの2世議員では考えられません。

これからは、若いときからやりたいと思っていたという、風力などの再生可能エネルギーの推進を、総理の経験や知名度を生かして、若い人々を集め、こころざしのある企業家を誘って、権力にとらわれない自由な草の根の活動としてやってゆかれたらよいと思います。

総理という地位は、菅直人氏にとって、そのための一里塚だったのかも知れません。


ご苦労様でした。



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