組織について考える 2008.06.07
組織に所属する者は「組織全体の意思」を尊重しなければならない。
それが組織の掟だ。それがイヤなら、組織に所属しなければよい。
組織の構成員が、組織全体の意思を尊重しているかどうかをチェックし、尊重していない場合は注意したり処罰したりする、それは組織内で多数決などの方法で決定され、執行される、組織全体の意思の表れである。
ただし、原理的にはそういうことだが、実際にはいちいち投票などしていられないので、日常的には組織の管理者にその権限は委任され、管理者が代行する。
だから、組織に所属して、その恩恵を享受しながら、他方では組織の意思を尊重しなかったり、組織の顔に泥を塗るような行為をすれば、管理者から処罰されるのが当然だ。管理者が機能していない場合でも、そのような掟破りは、やがて組織の構成員から憎まれ、攻撃される。
さて、先日、山形大学が自学には存在しないと明言した、天羽優子氏の山形大学内のアングラ・サイトが、天羽優子氏自身によってほぼ閉鎖された。
ことのいきさつは、そのサイトで、ひとりの山形大学生と天羽氏との間に口論が起き、天羽氏のいつもながらの居丈高で傲慢な態度に対し、学内世論が大反発し、その結果天羽氏は、自らの手でサイトのコンテンツを学外に移転せざるを得なくなったということである。
学生 >あなたの担当する実験のせいで、ただでさえ悪化していた鬱病がさらに悪化して、最近では風呂に入ることもできなくなりました。
天羽 本当に鬱なら、こんな書き込みはできないと思うが……。専門家じゃないのでよくわからない。
学生 >あなたの実験は欠席=Fとなっています。
天羽 どの実験でもそのはず。欠席は大幅減点になっている。別にウチに限った話ではないはず。
学生 >あなたは裁判(私用)で欠席したのにクビになってません。
天羽 労働基準法第39条を読め。 とりあえず、こういう無知な記述を「山形大学理学部化学科学生」を名乗って行うことは、当学科の他の学生まで世間からバカと見られることになるのでやめてもらいたい。
このような居丈高な対応に、学内の回線から批判が殺到したようだ。学外からの批判には回線を遮断する(プロバイダごとアクセス禁止にする)ことで対処してきたのだが、学内の回線は自分も使っているものだから遮断できないようである。それで、批判に耐えきれず、そのサイトを山形大学から外に出すことにした、ということらしい。
ところで、上記の天羽氏の発言の、赤字の部分は「組織の不文律」として重要である。組織の一員としての発言や行動、あるいは組織を名乗っての言動は、その組織外からは、その組織全員のもの、あるいはその組織を代表してのものと見なされる可能性がある、ということである。
つまり、山形大学生と名乗れば、その言動は山形大学の学生全般に通ずるものと見なされるし、お茶の水女子大学の公式サイトと銘打てば、それはお茶の水女子大学全体の意思を表すものと見なされるし、阪大物理の公式サイトであれば、それは阪大物理の意思を代表すると見なされるし、社名を名乗っての発言は、その会社の意思を代表していると解釈される可能性があるのである。
だから逆に、組織名を名乗っての発言や行動に対しては、それを止めさせようとする場合は、その個人に言うよりも、その者が標榜する組織を通じる方が理にかなっているのである。これは組織というものの原理であって、大学は別だ、などということはない。
ふつうは、小学校4年生か5年生くらいになると、こういうことが理解できて、仲間の恥になることはしないようになる。そうやってふつうに大人になれば、勤務先のサイトで勝手なことを書いたり、雇用主を裁判所に訴えたりはしない。
重ねて言うが、そういうことがイヤなら、組織から離脱するなり、組織名を使わなければよい。
組織の名を出しながら、組織の制約はイヤだ、ということは世間では通らないのである。