大飯核発電 再稼働の条件 6


2012.05.04


いよいよ、明日から日本中のすべての核発電が止まります。

国民世論の動向と民主党政府の決意や力量からみて、当然予想された事態です。

政府は現今の経済状況や財政状況から見て、ここは何とか、無傷で残っている核発電設備は使いたいと思っていましたが、思っているだけで実行する根性に欠けていますから、ムニャムニャ言いながらこういう状況に追い込まれました。


今後とも状況は変わりませんから、日本中のすべての核発電設備はもう動きません。

日本全体としては電力需給は問題ありません。関西は厳しいですが、関電の火力が故障しなければ、おそらく関西も何とか夏を乗り切れるでしょう。


しかし、そもそも問題は電力需給ではないのです。
安全性の問題でもありません。安全な核発電など存在しませんから。

問題は、電力会社という独立した民間企業の、企業の存続の問題、死活の問題なのです。


そのことをこのサイトで何回か指摘してきました。


先日の「そもそも総研」で、元経産官僚で大阪市のアドバイザーである古賀さんがレポーターに問われて、ようやくこのことを指摘しました。

阿修羅に動画があります。↓
http://www.asyura2.com/12/genpatu23/msg/439.html






関電には1兆5千億円の資産があり、そのうちの9千億円が核発電関連です。
すべての核発電を使わないとなると、それらの資産が消えてなくなるそうです。

使わないと帳簿から消さなきゃならない・・・かどうかは、いささか疑問です。いずれ動かすということで資産としてしばらく置いておけそうな気もしますが、いずれにせよ核発電設備以外の資産は6千億円くらいです。

このまま核発電が動かずに火力を運転すれば、昨年は余分な燃料費で2千億円以上の赤字、今年は5千億円の赤字で、来年度も数千億円の赤字が見込まれているそうで、このままいくとあっというまに債務超過になってしまいます。







それは関電が破綻するということです。関電はそれを避けたいわけです。当たり前です。
関電の副社長も、需給とは関係がない、とはっきりと言っています。

テレビの画面には「裏事情」と書いてありますが、公の場で副社長が公言しているのですから、これが関電の「表事情」です。


関電は日本が誇る優良企業です。優秀な人々が日夜働いて関西地域にたゆまず電気を送り続けて来ました。たしかに制度的な問題で改善すべき点はあります。独占体制とか総括原価方式とかは見直すべきですし、資産が2兆円近く積めることも問題ですし、関電独自の問題として、核発電に集中しすぎたことも問題です。

しかし関電は福島のような事故を起こしたわけではありません。


その関電が、関西地域に電力を供給しようとして、その燃料費の支払いのために破綻する、などという話は実にバカげています。

関西住民は関電に対して、死んでも電気を供給しろ、と求めるのでしょうか?

独立した民間企業に対して、そんな要求は通りません。

トヨタには自動車を作る義務などありません。パナソニックにもテレビを供給する義務などありません。関電には電気を供給する義務が一応はありますし、それが関電の崇高な使命ですが、それは企業として成立する範囲においての話で、死んでも供給しろ、などと強制できることではありません。

核発電は止めろ、でも燃料費は払わない。

それでどうなるか。

関電が「供給できません」とサジを投げます。
無い袖は振れません。
火力の故障など不測の事態になれば、停電が起きます。

実際に停電が起きて、電車が止まり、信号が止まり、腎臓透析装置が止まったら、国民世論は一挙に核発電再開に動くでしょう。



核発電を止めても関電が電力供給が継続できるように、みんなで考える必要があります。



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