お茶女裁判 その4 色眼鏡で見る人々 2007.08.21
先日、妙なメールが、CCで届いた。
送信者:天羽誠
宛先:お茶の水女子大学 法規課 広報課 富永教授
件名:裁判について
送信日時:07.08.15. 16:47
お茶の水女子大学御中(評価・法規係様、広報係様、冨永先生)
貴学が係争中の裁判に関して、次のようなホームページをネット上で見かけましたので、ご連絡を差し上げています。
>お茶女裁判 その3
http://www.minusionwater.com/ochajudgement3.htm
そこでは、ホームページ上の情報を管理する大学としてのごく当たり前の常識:
◆大学であるので、そのサイトで名誉毀損や侮辱が起こらないよう、通常のプロバイダーよりも高度な注意義務がある
◆国立大学のサイトなので、そこに書かれたことは他のサイトよりも一般に信用されやすい
に対して、貴学は「争う」姿勢を見せたと述べられています。
私には貴学が情報発信について、このような考えを法廷で表明するとは思えません。これは吉岡氏の作り話と考えます。
この作り話は、【ホームページ上の情報発信に関して、貴学が極めて無責任な考えを有している】と思わせる記述であって、貴学の名誉を毀損する意図に出たものと思われます。国民の資産を管理する国立の大学として何らかの対処を期待します。 山形博秋
天羽とか山形とか名乗っているが、誰かは分からない。
このメールを見て、いささか古典的な表現だが「色眼鏡で見る」という言葉を思い出した。
世の中を「色眼鏡で見る」のは、ニセ科学批判者とその取り巻きの特徴である。
予断(先入観)が強く、ものごとが素直にその通り見えないし、受け取れない。
だから、二言目には、あれはだましているとか、あれは作戦だとか、あいつはマルチだ、証拠を集めろ、などと、そんなことばかり言っている。
このメールがCCで送られてくる2日前に、キクログに次のような投稿があった。
114. つうかく ? August 15, 2007 @15:23:25
> 国立大学のサイトなので、そこに書かれたことは他のサイトよりも一般に信用されやすい
> 大学であるので、そのサイトで名誉毀損や侮辱が起こらないよう、通常のプロバイダーよりも高度な注意義務がある
http://www.minusionwater.com/ochajudgement3.htm
吉岡氏はこの主張について、大学は「争う」姿勢を見せたと書いているのですが、本当でしょうか。
お茶の水大が情報発信に関して、こんな無責任な考えを法廷で表明するとは思えません。
これは逆に、大学の名誉を毀損する意図に出た作り話と見ていいのではないでしょうか。
タイミングから考えて、この2人は同一人物だろうと思われるが、この人には簡単な事実が見えていない。
リアルの世界で裁判所で正面から争っているのに、ネットの世界でこそこそ作り話をしたってどうにもならない、という簡単な事実だ。だから、誰もそんなことをするはずがない。
色眼鏡(予断)で見ていると、そんな当たり前のことが分からなくなる、ということだ。
また、キクログや「水商売ウォッチング」で、憶測にもとづいて他人を名指しで中傷することが平気で行われていることに、その読者たちも慣れてしまって、それが一般社会ではいかに社会的公正を欠くことか、しかも自分の名を隠してそれを言うことがどれほど卑劣な行為か、ということに思いが及ばなくなってしまっている。
だから簡単に「あいつの話は作り話だ」などと公言してしまう。
これも一種の色眼鏡だろう。
前項で書いたことは以下の通りである。
原告の主張 被告の主張 1 名誉毀損 「水商売ウォッチング」への当該書き込みは
原告の名誉を毀損している否認する 2 プロバイダーとして
権利侵害を知り得た
かどうか削除要求をしているので、
プロバイダー責任法における、
「被告は原告の権利が侵害されていることを
知り得た」
というケースに該当する争う 3 賠償責任はあるか 被告は原告の損害を賠償する責任がある 争う 4 大学としての
高度な注意義務大学であるので、そのサイトで名誉毀損や
侮辱が起こらないよう、通常のプロバイダー
よりも高度な注意義務がある争う 5 大学の権威による
内容の信憑性の増大国立大学のサイトなので、そこに書かれたことは
他のサイトよりも一般に信用されやすい争う
法律的な言葉の使い方として、「否認する」というのは「事実」に関して、それを否認するということで、「争う」とは、「評価」に関して、考え方の違いを議論するということのようである。いずれにしても、全面的に対立している。
終わりの2、3行の解説は、「争う」という言葉の、法律家たちの慣用法を私は知らなかったので、弁護士に聞いたところ、このようなことを教えてくれたので、そのまま正直に書いたものである。
答弁書の実際の文面はどうなっているかというと、高度な注意義務については、
また、大学なので信用されやすい、という点については、 こういう記述になっており、それをそのまま書いただけである。
そもそも全般に言えることだが、私が言っていることに、ウラがあるなどと買いかぶらない方がよい。
余計な気を回すことは、話をややこしくするだけである。
私は事実を正直に記述しているだけだ。
さてしかし、法律用語はともかく、お茶の水女子大学は、
「大学には高度な注意義務がある」ということについて・・・争う、
「大学からの発信だと信用されやすい」ということについて・・・争う、
と言っているのである。
ふーむ、これはやはり驚くべき了見ではないか。
その点では、この投稿者の感覚は正常である。
お茶の水女子大学は、
大学には高度な注意義務など、ないんだ!
大学からの情報発信だから信用されやすいなんてことは、ないんだ!
という弁明をひっさげて次の法廷に出てくるらしい。
一体どういう論理が可能なのか、興味しんしんである。
ちなみに、お茶の水女子大学が自分の立場を主張するために裁判所に提出した証拠書類のひとつ、同大学の「ホームページ運用マニュアル」は以下のように言っている。
この文書ははっきりと、お茶の水女子大学が単に民間と同列のプロバイダーではないことを示しており、また、お茶の水女子大学当局がそれを自覚していることを示している。
では、以下のような投稿は、この指針に沿ったものだろうか。
apj
あっらーー
いよいよここじゃなくて、悪マニさんトコのネタになるのか・・・・(遠い目)。
京都大学の学歴を自慢したってやることがマルチじゃなぁ・・・・。まぁ、あの自費出版批判本を見た限り、ダウンの人々が法律を遵守したまともな宣伝をすることなんざ期待できないわけだが。
つづく
このような情報発信が、お茶の水女子大学のホームページの目的に沿うものでないことは、常識のある一般社会人には、明らかだ。
したがって、学外からの削除要求を待つまでもなく、このような投稿は運用マニュアルに従って、大学当局は削除することができるし、削除しなければならない。それが、国立大学のスポンサーである一般社会に対する、国立大学の責務だろう。
ところが我々の削除要求に対して大学当局は、「発信人と直接交渉しろ」と回答してきたのである。呆れた無責任ぶりだ。自分たちの運用マニュアルさえ守っていない。むろん、内規を守らなかったからといって法律に違反するわけではないが、無責任は明らかである。
実は、単にこの文言だけではなく、「水商売ウォッチング」全体が、お茶の水女子大学のホームページの目的から逸脱している。
天羽優子氏は、「本学の教育、研究および社会貢献等に関する情報」のうちの、社会貢献のために作っていると主張しているが、彼女のやり方は、「科学者の社会貢献」の本旨からも完全に逸脱している。
私は、2年前に書いた「水は変わる」で、つとに以下のように指摘している。
http://www.minusionwater.com/112.htm
さて、もし、「水商売を非難したり特定の会社の営業を妨害したりするページではありません」という彼女の言葉が彼女の本心なら、なにもこのような形で相手を批判する必要はない。インターネットでの広告を読んで、科学的に間違った表現があるなら、そのことを相手に直接伝えて忠告すればよいのだ。それで改めればよし、改めなければその時は発表しますよ、という2段構えでいいはずだ。それが社会人として常識的な行動である。そういうやり方ならば、科学者として社会的に意義のある行動と言えなくもない。しかし彼女はそうしなかった。彼女は1−6で見たように「別に,改善されることを目的としてやっているわけではありません」と言い、露骨に「こんな物を買うのか!」などと叫んで、その販売活動を妨害するという方法をとった。
さらに彼女は、「これはお茶の水女子大学の黙認サイトです」と断り書きを入れ、その理由として「公式サイトだと思われると、裁判になった時、大学当局が被告になってしまうが、黙認してもらってるだけだと断り書きを入れておけばそうはならない」と述べている。
http://atom11.phys.ocha.ac.jp/history_doc.html
当サイトの沿革
天羽
「大学当局も多分黙認」のもう一つの意味は、ウェブページの内容で揉めた場合に責任は書いた私が負って、大学当局を巻き込まないということである。「水商売ウォッチング」のように、一般企業の宣伝内容に突っ込むと、営業妨害だと言われることは当然予想していた。私が書いた内容が違法かどうかの最終判断は裁判所でやることになるが、そのときの被告に大学を入れるのはまずいと思ったので、大学は内容までは関知しないということを示しておこうと思った。大学を巻き込んで万一裁判でヘンな負け方をしたら、大学発の情報の内容規制が大学の仕事になりかねず、これは大学にとって非常にマイナスである。
まったく呆れた見識で、そんな断り書きを入れたところで、「水商売ウォッチング」がお茶の水女子大学の公式サイトである事実は変わらない。だから大学当局も被告になるのは当然だが、いずれにせよ、彼女は初めから裁判沙汰を予期していたわけだ。なかば期待していたようにも見える。天羽優子氏の主張はムチャクチャである。ものの考え方がムチャクチャなのだ。
大学を巻き込んで負けたら、大学が大学発の情報の内容を規制しなければならなくなる、それは大学にとってマイナスだ、と言う。なんともずうずうしい手前勝手な発想である。大学が大学発の情報を規制するのは当たり前だ。それが世間の常識である。しかし現実には、お茶の水女子大学は個々の内容まで規制していない。なぜか。それは大学当局が、学内の個々の情報発信源を信用しているからである。しかし彼女の言論が、国立大学として許される言論の範囲をはるかに逸脱していることは、ここまでですでに明らかだろう。
今回の提訴でも、天羽優子氏はわざわざあちこちに投稿して「大学当局は当事者になれない、いずれ自分が法廷に立つ」と息巻いた。
しかし大学当局は、天羽優子氏に知らせることなく法廷に立った。
大学には大学の意図がある。いつまでも学外者の勝手にはさせないということだろう。
トップページに戻る