田中俊一原子力規制委員長は不適格

2012.09.22



日経新聞2012/9/21 20:25

原発再稼働「規制委が主導を」 首相
委員長の見解否定


野田佳彦首相は21日の記者会見で、原子力発電所の再稼働について「原子力規制委員会が主導的な役割を果たす」との認識を示した。規制委の役割は原発の安全性審査にとどまり、再稼働の判断の責任は政府が負うとした規制委の田中俊一委員長の見解を否定した。

首相は「規制委が安全基準をしっかりまとめたうえで、それに基づいて判断する。これがルールになっている」と述べた。「政治が介入して何かを言うと独立性を損なってしまう」とも語り、再稼働は規制委が判断するとの立場を強調した。

田中氏は20日の日本経済新聞のインタビューで「再稼働をお願いするつもりは一切無い」と話し、判断の責任はあくまで政府が負うとの考えを示していた。政府と規制委の認識に差があれば、立地自治体や電力会社などが混乱する恐れがある。


野田総理と田中委員長の考え方が対立しています。
しかしこれは、田中氏が間違っています。
田中氏には自分の仕事に対する理解と覚悟がありません。


政府は核発電をゼロにするという大方針を立てました。強い反対勢力がありますから一筋縄では行きませんが、とにかく方針を立てました。新増設せずに40年で廃炉という原則を適用すれば、政府の方針はやがて実現します。

しかし、「長期的に」核発電をゼロにするということは、「当面は動かす」ということです。

つまり政府は、定期点検を終えた核発電所は「安全性が確認されれば」再稼働する、という方針です。府は、再稼働するかどうか決めていないのではなく、「安全性が確認されれば」という条件付きで、「再稼働する」と決めているのです。


そのとき、その核発電所が安全かどうかは、原子力規制委員会が単独で決める、というのが新しいルールです。ですから田中委員長はそれを粛々と実行すればよいのです。規制委員会がイエスと言えば動くし、ノーなら動きません。それが規制委員会の仕事です。

「再稼働をお願いするつもりはない」とはいったいどういうことでしょうか。
田中氏は自分の仕事の意味が分かっていないようです。

再稼働をお願いすることなど、むろん規制委員会の仕事ではありません。安全かどうかだけを厳正にチェックすればよいのです。日本のエネルギー事情がどうかとか、政治状況がどうかなど、一切の雑音を排除して、完全に独立して安全かどうかだけをチェックせよ、それが規制委員会の職責です。

野田総理はそう言って突き放しています。
そのために規制委員会を作ったからです。

再稼働問題を政治的な判断から外したわけですから、政治家として無責任という見方もできるでしょうが、再稼働問題を純粋に安全性の問題に絞り込んだという、政治的決断だとも言えます。これが反対勢力を抑え込む切り札になるからです。


結果として核発電所は早期にすべて止まるでしょう。
純粋に安全かどうかだけを考えれば、安全な核発電所などないからです。

ですから、いい加減な基準で「安全です」と言えば、規制委員会は国民の怒りを浴びます。
しかし、次々に「安全でない」と判断すれば、電力会社や経済界や自分の出身母体の原子力ムラがらごうごうたる非難を浴びます。

どちらにしても非難を浴びます。しかし、それが規制委員会の仕事なのです。
田中氏がそれに耐えられないのなら、さっさと辞任すべきです。

田中氏のこれまでの言動を見れば、彼はその任に耐えられそうもありません。
人格、識見、ともに不足しています。

それがさっそく露呈したのが、「再稼働をお願いするつもりはない」という発言です。この発言は、言外に「再稼働を拒否するつもりもない」という意味を含んでいます。ここに田中氏の「及び腰」が露呈しています。

規制委員会の「規制」とは何か。それは安全基準に達しない核発電設備は稼働させないという意味です。それが「規制」するという意味です。判断するのは安全かどうかだけでよいのですが、それが結果として「規制」になるのです。規制委員会は毅然として安全かどうかだけを判断すればよいのです。

「稼働をお願いするつもりはない、稼働をとめるつもりもない、それは政府で決めてほしい」などと、今から責任逃れをを言うようでは、田中氏はその任にあらずということです。



そもそも規制委員長が原子力の専門家である必要はありませんし、原子力ムラには人材がいません。重箱のスミをつつくようなことをしてきただけの、覚悟のない、時流におもねる人ばかりです。少しでも骨のある人はとっくに原子力ムラを去っています。

広く人材を登用すべきです。(なり手がいないのが実情ですが)


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