カリフォルニア工科大学リブレヒト教授へのサジェッション
2006.11.10
先般、カリフォルニア工科大学のリブレヒト教授に対する、情報提供、サジェッション、質問などをホームページに掲載し、そのURLを同教授に伝えておいた。
なんらかの反応があってから公開しようと考えていたが、その後3週間ほど経つが、同教授からの反応はまだない。また、今後あるかどうかも分からない。(まぁ、普通はないのかも知れないが)
一方、おととい学習院大学の田崎氏が、小学生向けの「なんで水伝がよくないか」といった感じの教本を発表した。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/
今は内容についての論評をする時間がないが、とりあえず、言い出したことをほったらかしにしていなかったことに対しては敬意を表したい。
ただ1点だけ、科学的に見て間違いだと思われることがあるので、指摘しておこう。
リブレヒト教授が水蒸気の結晶を作るチェンバーは、単なる箱ではなく、天井部に高温の水蒸気のソースがあり、底部に低温領域がある。天井部で発生した水蒸気は下降気流を作り、チェンバーの中心付近に来たときに、水蒸気が結晶に昇華する条件が整う。
http://www.its.caltech.edu/~atomic/snowcrystals/designer1/designer1.htm
This is essentially nothing more than an insulated box that is kept cold on the bottom (say -40C) and hot on the top (say +40C). A source of water is placed at the top, and water vapor diffuses down through the box, producing supersaturated air. The cold, supersatured air at the center of the chamber is ideal for growing ice crystals. これは、水蒸気の結晶を作るには、積極的な水蒸気のソースが必要だということではないか。ほったらかしの室内で、室温さえ冷やせば、室内にふつうにある水蒸気が、顕微鏡の前で待ち構えている突起にくっついて、昇華して結晶になる、などということは、たぶんめったに起こらないのだろう。
しかし田崎氏は、江本氏の実験では、そのめったに起こらないことが、50回の観察に数回起きるのだという。部屋の空気が、自然に氷の結晶の先端に集まって、昇華してできたのが江本氏の結晶だ、と田崎氏は主張している。
しかし、もしそうなら、水伝問題など初めから何も論じる必要はない。どんな水をどんなふうに凍らせようとも、結晶になっているのはその水ではなく、部屋にあった水蒸気だというのなら、そもそも全体のストーリーが無意味なわけだ。
現実はそういうことではないだろう。水蒸気が飽和または過飽和になる条件がないと、結晶はできないようだが、それが起こる可能性は氷塊の周囲にしかないだろう。結晶になる水蒸気のソースは、冷蔵庫で作った氷塊そのものだと考えるのが合理的だ。氷塊の表面が照明の熱で溶けて蒸発しているのだ。
そうであればこそ、その水の履歴にはなんらかの意味があるのではないか、ということが話題になっているのである。
音楽を聴かせたり、言葉を見せたりすることには私はほとんど興味はないが、その水がどこで採取されたか、表層水か地下水か、地下水なら磁鉄鉱の鉱脈を通ったか、などの履歴で、結晶現象になんらかの差が出るとすれば、それは自然現象として興味がある。
リブレヒト教授へのサジェッションでは、そのあたりの私の仮説を述べているので、同教授からの反応を待つことなく、江本勝氏の水の結晶についてのひとつの考えとして、ここにみなさんに提示しておきましょう。いずれ和訳をつけます。