東日本女子駅伝が強行された


2011.11.13


開催に対する批判の声が強かった東日本女子駅伝が福島市で強行されました。
主催者は、東北陸上競技会と福島テレビ(フジテレビ系列)、スポンサーはケーズデンキです。

参加したのは東日本各県代表の200人ほどで、その9割がたは15才から20才までの女性たちでした。未来の日本の子供たちの母親たちです。

駅伝コースの路上の放射能を、スタート直前に測定してインターネットで公開してくれた人がいます。

snusmumriken_ycさんの写真
http://photozou.jp/photo/top/1710857



その結果を地図にプロットすると以下のようになっています。




各地点の放射線量を年に換算(8760時間を掛ける)すると以下のようになります。


測定場所
測定値 年間換算
競技場前  7.25 μS  64 mS
附属小学校前  9.83 μS  86 mS
県庁前 10.77 μS  94 mS
第1中継所 13.14 μS 115 mS
第2中継所  7.23 μS  63 mS
第3中継所  5.81 μS  51 mS
第4中継所 14.68 μS 129 mS



競技場前 附属小学校前 県庁前
第1中継所 第2中継所 第3中継所
第4中継所

測定は上に見られるように、検出器を地べたに置いて、つまり放射線源のすぐ近くで測定しています。下は舗装ではなく土や草がありますから、道路の端の方、すなわち雨水などが集まりやすく、放射性物質がたまりやすい所を測っていると思われます。

一方で、公的機関などでは地上数メートルのところで測定しますから、おそらく主催者側は、雨で流れやすく除染もしやすい舗装道路の上、高さ1.5メートルくらいのところで線量を測って、これなら駅伝で走らせても大丈夫だと判断したのでしょう。

同じ場所で測っても、心配する人は線量の高いところを測り、心配したくない人は線量の低いところを測るということです。

主催者側は、自分達の方が合理的だ、選手が吸うのは1.5メートルの高さの空気だ、などと言うのでしょうが、上の測定は事実ですから、駅伝コースにはこういう線量のところがある、という事実は変わりません。



日本は狭い国で人がたくさんいますから、原発事故があっても簡単には逃げ出せません。

疎開には大金がかかります。

法律だから1ミリシーベルト以上の地域は全員疎開させろ、法律を守れ、と声高に言う人がいますが、緊急時にはやむを得ぬこととして、ある程度許容レベルを上げて耐えて、放射能がおさまってきたらだんだんレベルを下げて1ミリシーベルトに戻す、というのが政府や自治体が現実にとれる措置でした。

ですから福島の人々は、疎開する必要はなくても、現状の放射線の中でなるべく被曝しないように暮らすしかありません。静かに、ホコリなどたてないように暮らすということです。


という状況で、福島テレビという企業が主催して、わざわざ各地から若い女性ランナーを集めてきて、まだ放射能の高い道路を走らせることなど、まったく考えられないことです。毎年、福島市で開催されている大会だそうですが、今年は他県、たとえば北海道などでやるべきでした。

福島テレビの代表取締役社長 糠澤修一氏はいったい何を考えてこのような暴挙に及んだのでしょうか。5年後、10年後に、この若い女性たちの身に何かあったら、どう責任をとるつもりでしょうか。


もし、この開催によって福島が安全であることをアピールしたいということなら、それは完全に福島のエゴですから、やるとしても福島県民だけでやるべきです。

参加者が自分の意思で集まるならまだしも、おそらく自分の意思では断れない「運動部の部員」という立場の15才から20才の女生徒たちを集めて走らせたことは、完全な暴挙です。




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