| 5月16日の毎日新聞のインターネットニュースは、停止した浜岡原発5号機の復水器に海水が400トン混入していたことを報じています。 http://mainichi.jp/select/today/news/20110516k0000m040106000c.html?inb=fa |
浜岡原発5号機:
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| この事実は海水配管に穴があいていたことを示しています。中電もそれを認めています。 下図はウィキペディアにあった沸騰水型原子炉の概念図です。 |

| 原子炉とタービンと復水器の間を真水が循環しています。真水は原子炉で加熱されて水蒸気になり、タービンを回して復水器に導かれます。復水器には中に細い海水管(直径3センチ 6万4千本あるそうです)があって、水蒸気はその管の表面に触れて中の海水で冷やされて水に戻り(復水する)、ポンプで再び原子炉の中に送られます。 循環している真水のラインに海水が混ざることは、通常はありません。 しかし、ニュースでは、この真水のラインに海水が400トン入ったと伝えています。 それが起こるのは、復水器の中で海水配管が破れていた場合だけです。 何が起きたのでしょうか。 原子炉が運転されている時は、真水のラインは加熱されて沸騰していますから、真水のラインは数気圧の高い圧力になっています。一方で海水のラインはポンプの圧力だけですから、真水のラインより低い圧力で海水が流れています。 こういう状態で海水管に穴があいていると、真水が海水の側に漏れてゆきます。 つまり5号機を運転していた間ずっと、原子炉の中を通った真水が、復水器で海水側に漏れだしてそのまま海に排出されていた可能性があります。 原子炉の運転を止めると、原子炉がだんだん冷えてきますから、真水のラインの圧力は下がってゆき、やがて海水の圧力よりも低くなります。そうなると流れが逆転して、海水が真水の側に漏れ出すことになります。 原子炉停止後3時間半で、真水と海水の圧力が逆転し、海水が真水に流入して真水の不純物濃度が急上昇したということのようです。 真水のラインは冷えてくると水蒸気が水に戻って体積が減りますから、海水が入り込む隙間ができてきます。それが400立方メートル(7m角の立方体の容積)ほどあったので、400トンの海水が原子炉側に入ったということです。 運転停止後に穴があいたのなら、放射能漏れはなかったでしょう。 しかし、運転中に穴があいていたら放射能は漏れていたはずです。 どちらかは分かりませんが、停止作業で破断するとも考えにくいので、3月の宮城沖や静岡での一連の地震で、海水管に破断が生じていた可能性があります。そうであれば、真水が減れば足してやらなければなりませんから、運転員は気付いていたはずです。 いずれにせよ管の破断は放射能漏れの大事故につながる損傷です。 脱塩すれば済むようなことではないでしょう。 中部電はトラブルの約3時間後、別の注水ポンプを使って 真水で原子炉の冷却を続け、15日正午すぎ、 冷却水温が100度未満となる「冷温停止」状態になった。 「別の注水ポンプ」で真水を注水したわけですが、注水した分はカサが増えてしまいますから外に出て行くしかありません。原子炉を冷却した真水(一次冷却水)が海水管の破断した穴から海に出て行ったということでしょうか。それとも、この復水器を通らない、別のラインがあるのでしょうか。 海水が原子炉に入ると内部の腐食が進むため、 中部電は脱塩作業を進めている。 これも、海水管が破断した復水器を通しての作業なら、原子炉を通った水が海に流れ出す可能性があります。この復水器を通らない別のラインがあるのでしょうか。 中電の詳しい説明を聞きたいところです。 スライドショウ「脱原発の道」で、原発は正常に運転されていても、その周囲でガンの発生が増加しているというドイツの研究結果を示しました。正常に運転されているように見える原発からも、放射能は大気中や水中に漏れだしているということです。浜岡5号の配管破断はそのことを示しています。運転中は気付かず、停止して初めて気付いた、あるいは露見したわけです。 熊取の小出先生も、原発では放射性廃棄物を海水で洗っていて、その海水は垂れ流しだと言っています。排出濃度の規制値は超えなくても、このように毎秒毎分毎時毎日、放射性物質が放出され続けていますから、原発の周囲でガンが増加するのです。 原発は、あるだけでダメ、ということです。 原発の周囲でガンが増えることをドイツ国民はしっかりと認識しています。福島から最も深く学んだのはドイツです。ですから、保守的なバーデンビュルテンブルグ州の知事が反原発の緑の党から選ばれました。ドイツは脱原発に向かっています。 浜岡を止めたことは正解です。それが出来た政治の力に敬意を表します。 |