菅総理 原発のコストを根本から検証すると言明

2011.07.21


菅総理が衆院予算委員会で、原発のコストを根本から検証すると言明しました。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110720-OYT1T00653.htm


原発コスト「かなり高いもので、再計算」…首相

菅首相は20日午前の衆院予算委員会で、原子力発電所の発電コストについて、「根本から検証しなくてはならない。原子力は現在よりかなり高いもので再計算しなくてはならない」と語り、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえて見直す考えを示した。


(2011年7月20日13時39分 読売新聞)


これは、原発問題の経済的な最重要の問題です。コストは、自由主義経済の国において真っ先に評価されるべきことです。私はスライドショウで原発がダメな理由の筆頭に、原発はペイしていないことを上げています。

これまで原発関係者(広瀬隆氏は原発マフィアと呼んでいます)らは、経産省を筆頭にこぞって、原発のコストは安いとウソをついて来ました。資源エネルギー庁のエネルギー白書2010年はまったくのデタラメで国民をだましました。経団連の米倉会長も、知ってか知らずか、そういう虚偽に基づいて菅総理に反対しています。


菅総理は原発の安全性(ストレステスト)に続いて、こんどはコストに切り込んで来ました。
思いつきでしゃべっているフリをしながら、次々と原発のウソを暴露しています。



菅総理は経産省も保安院も信用していません。

もっとも信頼する細野豪志氏を原発担当相に抜擢して官邸に常駐させて、内閣府に属する原子力委員会と原子力安全委員会が本来持っているはずの強力な権限を、細野大臣がコントロールしながら解放することで、経産省を中心とする原発推進派に対抗しようとしています。


その原子力委員会は、「もんじゅの見直し」を言い出しました。一国の総理が脱原発を言っているのですから、増殖炉などという原発推進をいつまでもやっているわけには行きません。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20110720-OYT8T01175.htm


核燃サイクル 予算最小限 「理解できない」

もんじゅ関係者に波紋

 内閣府原子力委員会が19日、核燃料サイクル政策関連の来年度政府予算の編成を、最小限の施策に絞る基本方針をまとめたことで、「サイクルの要」に位置づけられる日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市白木)は、先行きが一層不透明になった。関係者の間に「理解できない」「もんじゅの技術は維持する必要がある」などと、波紋が広がっている。

 原子力関連の担当省庁は原子力委員会の基本方針に基づき、来年度予算の概算要求を検討するのがならわしだ。核燃料サイクルは、消費量を上回る燃料を高速増殖炉で生み出すことで、ウラン資源を有効活用する重要政策とされてきた。

 もんじゅを所管する文部科学省の西田亮三・敦賀原子力事務所長は「研究開発の場として、もんじゅの技術を維持していく必要がある」と説明する。機構は今年度内に、出力40%でもんじゅの試験運転をする計画を立てている。西田所長は「現時点で試運転の時期を言及できないが、仮に来年度であっても予算上対応できるよう本省で検討する」と強調した。

 一方、敦賀市の本多恒夫・原子力安全対策課長は「原子力委員会は核燃料サイクル政策について、長い間議論を重ねて方向性を示してきた。国民的議論もなく、こういう方針を出すのは理解できない」と批判した。機構敦賀本部広報課は「具体的な話はまだないが、もんじゅの現状を踏まえ、来年度の予算要求を文科省と相談する」としている。

(2011年7月21日 読売新聞)





電力料金についてはおもしろい記事があります。


発電所保有企業幹部 「電力会社から電気買うのはバカらしい」

4月12日(火)16時5分配信

夏場の計画停電が懸念される昨今だが、JR東日本やNTT東日本、鉄鋼各社など、自社工場や設備で大量の電力を消費する企業は、自前の発電所を設置している。たとえば、JFEスチールは震災発生直後から千葉市にある製鉄所内の火力発電所を稼働させた。通常は平日の日中のみの稼働だが、現在は休日も24時間稼働となり、余剰電力を東電に供給。新日鉄も千葉・君津市にある製鉄所の火力発電所をフル稼働させ、発電量の約半分(50万kw)を東電に卸している。
 
「企業内発電所」が作られる理由は、表向きは「工場のラインを常に稼働させる」(新日鉄広報センター)、「首都圏の路線や信号などが停止しないようにする」(JR東日本広報室)というが、本音は別にある。発電所を保有する企業の経営幹部が明かす。

「正確な数字は控えさせていただくが、電力会社から買うより自社で発電するほうがはるかに安上がりです。建設コストを勘案しても、長期的には十分にお釣りがくる。電力会社から電気を買うのはバカバカしい話です」

 大企業はもともと一般家庭より電気料金がずっと安い。それでも「高すぎる」というのである。ならば我々もその安い電気を買いたいところだが、それはできない。

 2000年の電気事業法改正により、電力9社以外の電気事業者(PPS)に電力小売りが認められるようになったが、その対象は「契約電力50kw(中小企業の工場に相当)以上の需要者」という規制があるため、一般家庭への小売りはできないのである。


週刊ポスト2011年4月22日号



こういうわけですから、電力を自由化すれば、自家発電の余剰分を外部に売って収益を上げたいという企業は増えるでしょう。国民が安い電力を選択できれば、親方日の丸で原発をやっている電力会社の電気は売れませんから、電力会社は縮小します。

菅総理はすでに、発電の自由化も検討すると言っています。


ですから利権で動いている自民党が菅おろしに躍起になるのも当然です。
しかし、不信任案をクリアーした内閣総理大臣をやめさせることは、野党にはできません。

民主党は8月に党大会を開いて代表を代えると言っていますが、どこからもそんな熱気は伝わって来ません。




トップに戻る