| 安倍は今年の初めには、参議院選挙は憲法改定を堂々と掲げて戦う、と言っていましたが、それでは選挙に不利になると察知して、憲法改定の主張を完全に封印して参議院選挙を戦う事にしました。これは安倍のいつものやり方で、公約にかかげずに選挙で勝利して、信任を得たとして、公約になかった、特定秘密保護法や戦争法を一挙に可決したやり方を、もう一度やろうとしているのです。2回だませたんだから、3回目もだませるだろうと考えています。 安倍が憲法改定をあきらめたなどということはまったくありません。 そして、そのような姑息なやり方に対して世間には不安感と不快感が満ちています。 下の投書のように、特に、新憲法制定の時代を知っている80代の人は憤っています。憲法改定そのものをを否定しているのではなく、憲法改定を言わずに、だまして選挙をしてこそこそと憲法を改定してしまおうという安倍の手法や精神に強く反発しています。 |


| 昭和21年に現憲法がどのように制定されたか、当時の記録映画があります。 テレビがなかった昭和30年代までは、映画館で10円で「ニュース映画」を見ていました。 「10円ニュース」と言っていました。 http://cgi2.nhk.or.jp/shogenarchives/jpnews/movie.cgi?das_id=D0001310009_00000&seg_number=001 以下はその映画のナレーションです。 |
| 日本ニュース 戦後編 第9号 公開日1946年(昭和21年)3月14日 主権は人民の手に 憲法改正案発表 憲法の改正は日本民主化の基礎として強く要望されていましたが、3月6日、政府は新しい憲法の草案を発表しました。(幣原内閣) 《楢橋[渡]書記官長》 「本憲法は、統治権が天皇に神権的付与せられたいとの在来の思想を破却せられ、人権の尊厳を陛下みずから宣せられ、ポツダム宣言の民主的国家樹立の歴史的宣言なり。かく軍国主義的、武の国を廃棄せられ、世界に戦争放棄の宣言を憲法中に明記し、世界唯一の新憲法を起草せんことを明しているものである。日本国民はこれによりて人権的に解放せられ・・・。」 この改正案は総選挙後の新議会に提出されることになりましたが、この憲法を人民の憲法とし民主主義日本の礎(いしずえ)とするためには、来(きた)るべき選挙に国民大衆が、その投票によって自由なる意思を表明することがいよいよ重要となるに至りました (6月24日) 臨時議会はその後順調に議事進行。 (6月25日) 次いで25日いよいよ帝国憲法改正案上程。 《議長 樋貝詮三氏》 「・・・のでありますが、志賀義雄君より帝国憲法改正案の議事は、これを延期すべしとの動議を提出したいとのことであります。志賀義雄君」 《共産党 志賀義雄氏》 「憲法改正案の審議を延期すべしという動議を提出しますのは、第一に草案作成に当たって日本人民全体の意向を忠実に取り入れるという用意が政府において欠けるところがあると認められるからであります」 憲法改正案審議延期の共産党の動議は少数で否決。 《自由党 北れい吉氏》 続いて自由党、北れい吉氏立って君民同治の立場から憲法改正の根拠を質問。 (6月27日) 《社会党 森戸辰男氏》 ついで27日、社会的経済的見地から社会党森戸辰男氏質問。 これに対し政府側より、憲法改正は国体の変革ではないとして、金森国務相は主権の所在を明答せず。 2カ月間慎重審議中であった憲法改正法案は、8月21日、ついに本委員会を通過。芦田委員長の総括質問、金森国務相答弁の後、社会党の単独修正案を上程。 《社会党 鈴木義男氏》 「既に修正案にも、主権は国民にあるという規定はありまするけれども、特に大切なる規定でありまするから、別に独立の1条を設けようというのが、わが党の主張であります。」 《芦田委員長》 「日本社会党単独の修正案に、賛成の諸君は起立を願います。起立少数。よって、社会党単独の修正案は否決せられました。」 次いで、小委員会の共同修正案を上程。各党賛否演説の後、可決されました。 《芦田委員長》 「共同修正案について採決いたします。この修正案に賛成の諸君は起立を願います。起立多数。(拍手)よって、小委員会修正のとおり、共同修正案は決定いたしました。」 憲法改正案は審議50余日、8月24日、ついに歴史的な議決の日を迎えました。 《芦田委員長》 劈頭、芦田委員長が審議の経過を報告。 《尾崎行雄氏》 次いで、尾崎行雄氏、新憲法への心構えを説いて、各党の討論に入りました。 《山崎新議長》 「委員長の報告に対する討論に入ります。順次発言を許します。野坂参三君。」 《共産党 野坂参三氏》 「政府は金持ちのほうのためには熱心であるが、しかし貧乏人の生活権や労働権を保障するような規定を設けることには反対しておる。われわれは、勤労者の保護の規定を十分に含まないような憲法に賛成することはできない。」 《自由党 北れい吉氏》 「この憲法はポツダム宣言の認むるところのみならず、日本国民の大衆が支持するのみならず、世界の世論がそれを支持するという意味において・・・」(拍手) 《山崎議長》 「採決いたします。本案は、委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。」 「起立!」 「8名を除き、その他の諸君が全員起立。よって、本案は委員長報告のとおり、3分の2以上の多数をもって可決いたしました。」(拍手) 貴族院で修正された憲法案は、10月7日ついに衆議院を通過、ここに幾多の悲劇を生んだ明治欽定憲法に替わって、新しい憲法が成立しました。 昭和22年5月3日、明治欽定憲法はついに58年間の歴史を閉じました。そして民主主義に基づく新しい憲法がその第一歩を踏み出しました。 この日を記念して宮城前広場では折からの雨の中に式典が行なわれました。国民の象徴となられた天皇が式場にお見えになりました。 記念の数々の催しのうち、東京ナイルキニック競技場では体育大会が開かれました。上野美術館では現代美術展。 帝国劇場では祝賀会が開かれ、吉田首相の顔も見え、踊りや合唱のほか諏訪根自子さんのすぐれた演奏が行なわれました。 |
| このように、新憲法制定の過程は民主的です。 昭和21年3月に政府から草案が発表され、4月に「憲法制定権力」を樹立するための衆議院の選挙があり、選出された代議士によって国会が開かれ、半年間にわたって審議がつくされ、当時の貴族院の承認も得て、新憲法は採択され、国民はその成立を心から喜んだのです。 これを「アメリカに押し付けられたみっともない憲法」と言う安倍一味は、憲法改定の意図を隠して選挙を行い、国民が気付かぬまに、この国の成り立ちそのものを変えてしまおうともくろんでいます。 その改憲の内容たるやおそろしいものです。 2012年5月、自民党が野党であった時にに開催された「創世日本」という安倍一味の憲法修正宣誓式では、つぎのように語られていました。 |

| 元総務副会長 新藤義孝 「ならば、今奪われている領土を取り戻しましょうよ!北方領土、竹島、主張するだけじゃなくて行動しなければいけないと思います。さらには、尖閣。使っていきましょうよ!軍事利用しましょう!」 政務調査会長 稲田朋美 「国防軍を創設する、そんな憲法草案を提出いたしました。/…血を流さなければ国を護ることなんてできないんです!」 内閣総理大臣補佐官 衛藤晟一 「いよいよ、ほんとに憲法を変えられる時がきた。」 元法務大臣 長勢甚遠 「私は今の改憲草案にさえ反対だ。国民主権、基本的人権、平和主義、そんなものがあったら自主憲法にならないんですよ!」 外務副大臣 城内実 「日本にとって一番大事なのは、皇室であり、国体であると思っております。」 |
| そしてこの考え方がそのまま現在の自民党の改憲草案になっているのです。 |

| これが、「国民主権、基本的人権、平和主義を憲法から削除せよ」と述べている長勢氏です。そして、この発言に対して壇上の全員が拍手を送っています。自民党の目指す憲法や国家がどういうものかをはっきりと示しています。 これは憲法改定ではなく、憲法廃止のクーデターです。 いま、NHKで「とと姉ちゃん」をやっていますが、「とと姉ちゃん」に限らず、3年前の「ごちそうさん」など、戦中を描写するときに必ず出てくるシーンが、軍や警察の横暴であり、それに同調して威張り散らす同調的市民の登場です。そうやって国民の自由が暴力的に封殺されていったのです。 安倍一味はそういう社会を「美しい国日本」と言います。 そういう社会を実現すべく、大日本帝国憲法に回帰しようと画策しています。 そしてそれを言わずに、国民をだまして選挙で勝って、一気にやってしまおうとしています。 麻生太郎はそれを 「知らない間に憲法を無効にしたナチスの手口に学べ」と言いました。 昨年、「ヒトラー暗殺13分の誤算」というドイツ映画が公開されました。 狂信者が権力を持つと、国全体で暴力が肯定され、議論が封殺され、それに協力する同調的市民が現れて周囲に暴力をふるうようになります。一般市民はなかなか暴力には抵抗できませんし、ましてその暴力を軍や警察が黙認しているのです。 異常な人間が国のトップになると、社会は一挙に変わってしまうのです。 |

| その状況に本能的に危機感を抱いたゲオルグ・エルザーという一介の家具職人が、ヒトラーの暗殺を単独で計画し、単独で実行しました。しかし、ヒトラーが演説会場を予定より13分早く立ち去ったため、暗殺は失敗に終わりました。 公開にあたりヒルシュビーゲル監督は次のように言っています。 そして一昨年、ドイツのメルケル首相は、エルザーの名誉を回復しました。 暗殺が成功していればドイツは苦難の歴史を歩まずに済んだはずだというわけです。 リンカーンの暗殺者、ケネディの暗殺者が名誉を回復することはありません。 メルケルは、独裁者によって民主主義が封殺されようとする時、市民の抵抗手段として「暗殺」もありだと考えている、ということです。 もし、今回の参議院選挙で自民公明に3分の2をとらせることがあれば、日本は一挙にヒトラーの時代になる可能性があります。そのとき、市民の抵抗手段は限られてきます。 |