自民党のバカバカしさ

2013.11.11


自民党の石破幹事長と高市政調会長が、小泉発言に対して、誰がネコに鈴をつけるのか、お前やれ、あんたやれ、と押し付け合いをしているようです。

2013.11.09 毎日新聞 朝刊




まぁ、バカバカしいわけですが、なぜ小泉元総理に反論できないかというと、これは簡単な話で、小泉元総理が素直にまっとうなことを言っているのに対し、石破、高市の両氏は何とか屁理屈をつけて原発推進をしようとしているからで、土台無理な話です。

2011年8月のテレビ朝日の報道ステーションで、石破政調会長(当時)は次のように明言しています。

「原発のウェートを減らしていきながら、再生可能エネルギーのウェートを高めていくという方向性に異存はありません。ですけども、原発をなくすべきということを目標とするやり方には賛成してはおりません。

原子力発電というのがそもそも、原子力潜水艦から始まったものですのでね。
日本以外のすべての国は、原子力政策というのは核政策とセットなわけですね。
ですけども、日本は核を持つべきだと私は思っておりません。

しかし同時に、日本は(核を)作ろうと思えばいつでも作れる。1年以内に作れると。
それはひとつの抑止力ではあるのでしょう。
それを本当に放棄していいですかということは、それこそもっと突き詰めた議論が必要だと思うし、私は放棄すべきだとは思わない。

なぜならば、日本の周りはロシアであり、中国であり、北朝鮮であり、そしてアメリカ合衆国であり、同盟国でるか否かを捨象して言えば、核保有国が日本の周りを取り囲んでおり、そして弾道ミサイルの技術をすべての国が持っていることは決して忘れるべきではありません。」


自民党政権が原子力の平和利用だと言って、その実は、核武装願望が衣の下から透けて見えるという疑惑はずっとあったわけですが、岸信介元首相も中曽根康弘元首相も、どんな右派も、そこは口にチャックをつけて、決して言わなかったのです。

石破幹事長は軍事オタクでこういう話が好きなようですが、政調会長の立場でテレビでこれを公言することで、自民党が40年も国民をたましてきたことが白日のもとになった瞬間でした。


一方の高市氏は今年の6月に次のように言っています。

自民党の高市早苗政調会長は17日、神戸市の党兵庫県連の会合で、「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」と原発再稼働を目指す考えを強調した。
自民党は参院選公約の最終案で、再稼働について「地元自治体の理解を得られるよう最大限の努力をする」と推進する考えを盛り込んでいる。高市氏は産業競争力の維持には電力の安定供給が不可欠としたうえで、「原発は廃炉まで考えると莫大なお金がかかるが、稼働している間のコストは比較的安い」と語った。


語るに落ちたとは、このことでしょう。

寿命がきた原発に廃炉作業は必須ですから、高市氏の言っていることは、「原発は莫大な金がかかる」ということです。まったく正しい認識です。だからやめましょうということです。

この2人が、小泉元総理のまっとうな主張に対抗できるはずがありません。小泉氏は「廃棄物をどうするのか?」と議論を1点に絞っています。これには誰も回答できません。

誰が鈴をつけるのか、ではなく、誰も鈴をつけられないのです。
それは小泉元総理が怖いからではなく、小泉氏の主張がしごくもっともだからです。

では総裁の安倍首相はどう言っているか。11月9日のインタビューを時事が伝えています。


小泉元首相の原発ゼロに反論=安倍首相「責任ある政策を」

安倍晋三首相は9日放送されたBS朝日のインタビューで、小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」を主張していることについて、「日本は島国だ。ドイツは(原発を)やめても、原発政策を維持するフランスから電気を買うことができる。日本はそれができない。そういうことも含めて責任あるエネルギー政策を考えなければいけない」と述べ、原発維持の方針に変わりがないことを強調した。(2013/11/09-20:29)


2011年に、福島事故を見てドイツがいち早く脱原発に踏み切ったとき、この議論はありました。ドイツはフランスから原発の電気を買える、日本は他国から変えない、日本はドイツのようには行かない、という原子力ムラからの主張でした。

しかし、あれから2年以上たち、日本はほとんど原発が稼働していない3回の夏と2回の冬を乗り越えて来ました。そしていま原発はまったく稼働していません。電力会社は黒字です。

その今になって、安倍総理がこういう理屈で原発の再稼働をしようとしているのを見ると、この総理は何も考えていないのではないかと、恐ろしくなります。この総理は、いつか誰かに吹き込まれた妄想を、そのまま夢遊病のように語っているだけなのではないかと。


いずれにしても、このような主張しかできない、安倍総裁、石破幹事長、高市政調会長では、小泉元総理の主張に対抗することはできません。原発再稼働を納得させる理屈は存在しないので、対抗することはもともと無理なのですが、さらに輪をかけて、この3人の知的レベルがあまりにも低すぎて、話になりません。



毎日新聞は同じ紙面で「脱原発しかない」と、次のような明快な社説を掲げています。




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